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数学の偉人たち

フェルマー (P, de Fermat, 1601-1665)

17世紀を代表するフランスの数学者。解析幾何、確率論、微分法などの基礎付を行った。また数論の始祖でもある。

ディオファントス (Diophantus, 207頃-291頃)

ギリシアの数学者。記号法の導入、有理数解の研究で有名。著書『算術』が代表作。方程式の有理数解を求める分野をディオファントス解析と呼ぶ。

オイラー (L. Euler, 1707-1783)

スイスの生んだ数学王。ありとあらゆる数学において業績を挙げた。論文700以上、著書45編が残されている。

ルジャンドル (A. M. Legendre, 1752-1833)

フランスの数学者。整数論、楕円積分、引力問題などで多数の業績を残した。「数論」という言葉は彼の主著『数論』に由来する。

クンマー (E. E. Kummer, 1810-1893)

ドイツの数学者。円分体の整数論をフェルマーの大定理に応用して大きな成果を挙げた。

デカルト (R. Descartes, 1596-1650)

フランスの独創的な哲学者。代表的著作として『方法序説』、『幾何学』、『宇宙論』など。

パスカル (B. Pascal, 1623-1662)

確率論や流体の研究で知られるフランスの哲学者。後にヤンセン派に所属し、宗教活動に従事した。『パンセ』はそのときの著作である。

バシェ (C. G. Bachet, 1581-1638)

フランスの貴族で、趣味として数のパズルの研究を行った。ディオファントスの『算術』のラテン訳を刊行し、これに自分の研究を注釈として掲載した。

ウォリス (J. Wallis, 1616-1703)

イギリスの数学者。主著『無限の算術』で極限の概念に数学的な形式を与え、微積分学の基礎作りに貢献した。

ブランカー (W. Brouncker, 1620-1684)

アイルランドの貴族。王立協会(英国学士院)の初代会長。数学愛好家で、ウォリスなどと交流があった。

ラグランジュ (J. L. Lagrange, 1736-1813)

イタリア生まれのフランスの数学者。オイラーの後任としてベルリン学士院数学部長を勤めた。整数論、解析力学などで大きな業績を挙げた。

ジーゲル (C. L. Siegel, 1896-1981)

ドイツの数論学者。数の解析的理論において数々の貢献をなした。

フィボナッチ (L. Fibonacci, 1175頃-1250頃)

イタリアの数学者。主著『算盤の書』でインド・アラビア数字を用い、普及に務めた。また『平方の書』で合同数を論じた。

ベーカー (A. Baker, 1939-)

イギリスの数論学者。超越数論における貢献で、広中平祐とともにフィールズ賞を授与された。

ポアンカレ (J. Poincare, 1854-1912)

最後の万能数学者と呼ばれたフランスの数学者。保型関数論、非ユークリッド幾何、微分方程式、天体力学、電気力学などをはじめ、科学的評論でも卓越した著作を残した。

モーデル (L. J. Mordell, 1888-1972)

アメリカ生まれの数学者。両親はリトアニアからの移民。不定方程式論において数多くの論文があるが、楕円曲線論におけるモーデルの定理はとりわけ有名。ヴェイユがこれを一般の代数曲線の場合に拡張して、算術的代数幾何は、ここから爆発的な発展を遂げることになる。

ヴェイユ (A. Weil, 1906-)

ユダヤ系のフランスの数学者。若い頃、フェルマー問題に関心を持ち、数論に応用する目的で代数幾何学を根本的に見直し、厳格な基礎付けを行った。数学史の著作でも知られている。

メルセンヌ (M. Mersenne, 1588-1648)

フランスのミニム派の神父。各地の数学者の往復書簡を取り持った。メルセンヌ数という名の数も、実はフェルマーが考え出した数である。

ロベルヴァル (G. P. de Roberval, 1602-1675)

フランスの数学者。当時、数学者として教授の職を得ていたほぼ唯一の人で、サイクロイドの研究などで知られる。

アーベル (N. H. Abel, 1802-1829)

ノルウェーの数学者。一般5次方程式の不可解性、楕円関数論、アーベル積分論などすぐれた業績を挙げたが、若くして没した。

ヤコビ (K. G. Jacob, 1804-1851)

ユダヤ系ドイツの数学者。楕円関数論、データ関数論、微分方程式、変分学などにおいて大きな業績を残した。アーベルの業績を世に紹介した。科学の目的を「人間精神の名誉」のためとし、実用主義を排したことでも知られる。

ガウス (C. F. Gauss, 1777-1855)

ドイツの生んだ数学王。整数論、非ユークリッド幾何、測地学、超幾何級数、曲面論、地磁気の研究などで知られる。完全主義者で、足場の見えぬほどまでに完成度が高くないと成果を公表しなかったとされる。主著『算術研究』など。

ラメ (G. Lame, 1795-1870)

フランスの数学者。弾性力学、熱伝導論などに貢献がある。

リューヴィル (J. Liouville, 1809-1882)

フランスの数学者。微分方程式、超越整数論、関数論に貢献した。

コーシー (A. L. Cauchy, 1789-1857)

フランスの数学者。多産で理論物理、数学に業績が多い。フランスではガウスに匹敵するほど尊敬されているという。

ガロア (E. Galois, 1811-1832)

フランスの数学者。5次以上の方程式は一般には代数的に解けないというアーベルの定理を群という概念を導入して解明した。若くして決闘に倒れたが、つまらぬ女性問題がきっかけだったことが現在ではわかっている。

ヘンゼル (K, Hensel, 1861-1941)

ドイツの数学者。クロネッカーの弟子。関数論的手法を応用して数論に p 進法(p 進解析)という理論を導入した。

ハーセ (H. Hesse, 1898-1979)

ドイツの数学者。ヘンゼルの弟子で、p 進解析の基礎付けとその応用に貢献した。類体論の整備、楕円曲線の L 関数の研究など。

クロネッカー (L. Kronecker, 1823-1891)

ユダヤ系ドイツの数学者。楕円関数論、数論などに貢献。数学の算術的基礎付けを提唱したことでも知られるが、主観性の強い性格で、ベルリン大学の同僚のワイヤストラスに対して理不尽な批判をしたり、カントールの就職を妨げたりしたことは彼の生涯に負のイメージを与えている。

ヒルベルト (D. Hilbert, 1862-1943)

ドイツの数学者。不変式論、代数的整数論、数学基礎論をはじめ、数学のあらゆル分野に巨大な足跡を残した。パリの国際数学者会議(1900)で提唱した23の問題は数学の発展に大きな影響を与えた。

リーマン (B. Riemann, 1826-1866)

ドイツの数学者。複素関数論におけるリーマン面の概念、リーマン幾何学など、数学の根本に関わる大きな業績を挙げた。

ファルチングス (G. Faltings, 1954-)

ドイツの数学者。1983年にモーデル予想を解決した。

ワイルズ (A, Wiles, 1953-)

イギリス生まれの数学者。岩澤の主予想、バーチ=スウィンナトンダイア予想などの研究で大きな貢献をした、この分野の第一人者。

参考文献

フェルマーの大定理が解けた!オイラーからワイルズの証明まで 講談社

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