VSCodeでQt開発を始める:Qt Extension Packをインストールする方法
こんにちは、Kenjiです。 今回は「Visual Studio Code(以下VSCode)でQtの開発環境を整える方法」について紹介します。
最近では、公式のQt Creatorに加えて、軽量で拡張性の高いVSCodeを使ってQtアプリを開発したい、という声も増えてきました。 そんな方におすすめなのが「Qt Extension Pack」。 この拡張パックをインストールするだけで、Qt関連の主要な拡張機能が一括でそろいます。
対象読者
- Qtを使ったGUIアプリ開発を始めたい方
- Qt Creatorではなく、VSCodeで開発したい方
- 拡張機能を1つずつ探すのが面倒な方
前提条件
- VSCodeがインストール済みであること (公式サイトから無料でダウンロードできます)
- Qtライブラリ本体がインストールされていること(Qt公式サイト)
Qt Extension Packとは?
Qt Extension Packは、VSCode用の拡張機能パックです。 インストールすることで、以下のような機能が自動的に追加されます:
.ui
ファイル(Qt Designer)のサポート.pro
ファイルや.qrc
ファイルの構文ハイライト- Qt用のC++コード補完、ビルド、デバッグ支援
- Qt Resource Browser(リソースの参照)
インストール手順
1. VSCodeを開く
まずはVSCodeを起動してください。
2. 拡張機能ビューを開く
左側のアクティビティバー(四角いブロックのアイコン)をクリックし、「拡張機能」を表示します。
またはショートカットで
Ctrl + Shift + X
を押してもOKです。
3. 「Qt Extension Pack」と検索
検索バーに以下のキーワードを入力します:
|
|
4. インストールボタンをクリック
対象のパックが表示されたら、「インストール」ボタンをクリックします。 これで以下のような複数の拡張機能が一括でインストールされます:
- Qt Language Support
- QML Support
- Qt Designer Integration
- CMake Tools(CMake対応のQt開発では必須)
プロジェクトの設定補足(CMake + Qtの例)
もし Qt を CMake ベースで使う場合は、以下の拡張機能との組み合わせがおすすめです:
また、CMakeLists.txt に以下のような記述を入れておくと、Qtとの連携がスムーズです:
|
|
おまけ:.uiファイルをどう開く?
.ui
ファイルは Qt Designer で編集できます。
VSCode上で .ui
ファイルを右クリック → Open with Qt Designer
を選べるようになります(環境変数 PATH
に Qt Designer が含まれている必要あり)。
まとめ
手順 | 内容 |
---|---|
1 | VSCode起動 |
2 | 拡張機能パネルを開く |
3 | 「Qt Extension Pack」で検索 |
4 | インストールボタンをクリック |
VSCodeにQt環境を構築するのは以前よりかなり簡単になりました。 Qt Creatorの代替としても十分な機能があり、軽快に作業したい方にはおすすめです。
おすすめリンク集
さいごに
今後はこの環境で、QtのUIツールやQMLを活用した開発も進めていこうと思っています。 次回は、QtでHello WorldアプリをVSCodeからビルド&実行する方法について解説予定です。
ではまた!